この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いじっぱりなシークレットムーン
第7章 Waning moon
「可愛く言えばいいだろ!? 言葉で!!」
「え、可愛くなかったということ?」
「違うよっ!! なんであなたはいちいちエロいんだよ!! エロく迫れなんて俺言ってないだろ!? それじゃなくてもあなたに煽られて、なけなしになってしまった理性を崩壊させるようなこと、俺があなたに望むと思うか!? 俺、そこまで自虐的な男に思うのか!?」
「ご、ごめ……」
「ああくそっ! 本当にあなたは俺の想定しているものより斜め上をいってる。どうしたってこんな結果になるとは、俺、考えてもいなかった」
「ごめんね。もうこんな恥ずかしいこと、しないから。だから許して?」
「……まさか、いつもこんな風に男を誘ってないよな!?」
突然朱羽は、怒ったような顔をあたしに向けてくる。
「……満月の時はわからない。無我夢中で誘うから。だけどそれ以外は意識あるんだから、こんな小っ恥ずかしいことするはずないじゃない。ごめんね、降り……ちょ」
降りようとしたあたしの足首を朱羽が掴んだ。
どうやら降りるなという意思表示らしい。あたしは、ささっと浴衣を正した。だけど……秘部から垂れた蜜、朱羽の腹部にあたる浴衣地を濡らしちゃった気がする。せっかく、しわしわではない浴衣を借りたのに。
「……満月のあなたに嫉妬する。そうやって、結城さんも誘われているんだと思うと」
手を外した顔はむくれている。
「いや、結城は誘惑する必要がないから……」
「そんなこと言わなくてもいいよ!! 余計苛つくじゃないか!」
「あ、ごめん……」
「だけど、わかった。やっぱり、満月だろうとこんないやらしい誘惑をするなら、ちょっとあなたにお仕置きが必要だね」
「え、お仕置き……?」
びくりとして、思わず腰が引ける。
「そう。男心と理性をもてあそんだ罰」
「待って、それは……」
朱羽があたしを腹に乗せたまま、足をぷるぷるさせずに優雅な動きで、上体を起こした。
わお、すごい腹筋……なんて感心している場合ではなくて。
「俺のせいって? 俺、あんなにいやらしいことをしろって言ったっけ?」
「……っ」
「自分の胸を揉ませて、あまつさえ……自分のいやらしい蜜を俺の手につけるなんて。ねぇ、それ俺が頼んだ?」