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いじっぱりなシークレットムーン
第8章 Blue Moon
 



「お待たせしました。サラダでございます」

 やがて料理が運ばれ、少し正気に戻った。
 
 サラダの後には、ポタージュスープ、うにの濃厚スパゲティー、仔牛のフィレ肉と旬の野菜とホタテのソテー、そしてデザートはキャラメルとアールグレイのアイスだった。
 
 こんな美味しい料理を、好きなひとと微笑みながら食べられる幸せは夢見心地で、視線が絡むと無性にキスをしたくて、あたしから目をそらしてしまう。

 流れてくる切ないジャズナンバーが、さらに恋しさを募らせる。

 気持ちが溢れて、想いを伝えたくなったあたしに、朱羽はそれを知ってか知らずか、微笑んで言った。
 
「あっちのBARに行こう。ペア席をとってる」

 朱羽が示したペア席とは、窓際を正面にした、他三面コの字型に仕切り戸で区切られたボックス席のような場所だ。

 出されたメニューは英語とカタカナだったから、今度はあたしも読めた。

 その中に、"ブルームーン"というものがある。

「朱羽、ブルームーンだって。あたしこれにする」

「……違うのにしない?」

 朱羽はなにか乗り気ではないようだ。

 だがあたしは、今夜の記念にしたくてブルームーンを強行する。

「そっか……。まあ俺が話す後なら嫌だけれど、前だからいいか」

「え?」

 朱羽はブルームーンとドライマティーニを頼んだ。

「マティーニ、渋いね!」

「ちょっと、景気づけ」

「景気づけ?」

 どこかでシェイカーを振るシャカシャカと音がする。
 
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