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いじっぱりなシークレットムーン
第9章 Lovely Moon
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飽くことなく朱羽と抱き合い、湿ったシーツは皺だらけだ。
朱羽も疲れ知らずで繋げてきて、回数を重ねるうちに九年後のあたしの弱点のすべてを見抜いたようで、そこだけを突いてくるから、何度もイキ続けるあたしは気が狂うかと思うくらいに乱れた。
「はぅぅっ、またイク、イク!」
あたしの恋人はかなり激しい愛し方をするとはわかっていたものの、九年ぶりに味わう彼の身体は、彼の成長と共に激しさと技巧を増したように思う。
「陽菜、イク顔をみせて。……ああ、……たまらないね、本当に」
「激し、朱羽、朱羽――っ」
正常位にて朱羽に容赦なく攻め立てられてあたしの声が枯れると、朱羽は妖艶に笑い、あたしの口に舌先から細く唾液を垂らす。するといやらしいことなのに、あたしは至宝の甘露のようにそれを甘受して、朱羽に染まった気になって悶えるのだ。
ベッドの周りに落ちる、封が切られた銀の袋。
それはすべて朱羽があたしを求めてくれた証拠だ。
今まで繋がることが出来ないままに表面的に快楽を追求した分、今は身体の芯から快楽の波が襲う。
またもや大きな波に身体を取られて果てると、あたしと朱羽は抱きしめ合うようにしながら、はぁはぁと肩で息をして、唇を重ねた。
朱羽はあたしから出ると、避妊具の処理をしているようだ。
あたし達の身体は汗なのか淫汁なのかわからぬくらい濡れている。
「お風呂、入ろうか」
朱羽があたしの前髪を掻き上げるようにして、ちゅっちゅっと啄むキスを顔に落としてきた。