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いじっぱりなシークレットムーン
第3章 Full Moon
「ん……んふ…ぅ」
激しく絡んでくる舌に、あたしの腰が砕けそうになる。
結城とこういう関係になって八年。月に1回とはいえ、あたしが落ち着くまで抱き続ける結城は、既にあたしの身体を知り尽くしていて、そしてあたしの身体も、結城の愛撫に敏感に反応する。
結城は経験豊富なのか、最初からセックスが上手かった。
あたしが舌だけで軽くイッてしまい、ビクビクしているのに気づいた結城は、口端から垂れるあたしの涎を舌で舐めとり、あたしの耳殻を愛撫し始め、壁を蹴るかのように立てた片足にあたしを座らせた。
「ズボン……」
下着ごとびっしょりになっているから、結城のズボンが濡れてしまう。
「んなこと気にしなくてもいいんだよ、余裕なくしてさっさと俺に溺れろ、――陽菜」
ああ、あの目だ。
あたしを陽菜と呼び、満月だけに見せるオスの目――。
開かれたブラウス。
キャミを片手でまくり上げ、低い位置から結城の頭が入ってくれば、そのざらついた舌で、下から上へと舌でなぞられて思わず身震いする。
押し上げられたブラ。結城の舌が乳房の下方を蛇行し始め、それがじれったすぎて、結城の頭を抱きしめてあたしは喘いだ。
あたしの背に回った結城の手が、ブラのホックを外せば、結城の手がブラウスとキャミとブラを捲り上げるようにして一気に頭上から脱がす。
妖艶な眼差しが現れ、ぞくりとする。
結城があたしを見たまま、乳房にかみついた。
「あ……ん」
痛みすら快感になる。あたしの唇から快楽のため息が落ちたのを確認すると、結城の動きは荒くなる。胸の尖りに吸いつき、舌で転がしながら、ストッキングを破いてあたしの内股を手で直に触り、あたしを暴こうと攻めてくる。
あたしは結城の首に手を回して喘ぐ。
「結城、ゆ……きっ、あ……ああ……」
結城が乳房から口を離して、熱にぎらついた眼差しで言う。
「違うだろ? 陽菜」
「ああ……睦月…」
情事に限る名前の呼び合い。
それは最初の時に、結城が決めた。
結城は口元に笑みを浮かべ、顔を傾けてあたしの唇に軽いキスをすると、あたしの膝裏を掬うようにして抱き上げてベッドに運んで寝かせ、自らの服を脱いだ。