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いじっぱりなシークレットムーン
第12章 Fighting Moon
 

「私は副社長だぞ? 一番可能性があるじゃないか」

 おーおー、声が怖い怖い。

「可能性があっても、もしあなたが順送りで社長になれるのなら、とっくに社長になっていると思いますがね? あのジジ……現当主が社長にならないかと、副社長に打診でもしたことがあったんですか?」

 軽く笑うと、副社長の顔が怒りで沸騰した。

 いつものことながら、無駄だって。俺に口で勝とうとするのは。

「それは自分が社長になれると言いたいのか!」

「いえいえ、俺は社長を断りましたから。しがない専務で十分。身の程知らずな野心を持って、どこかの女性を利用しようとして、撃沈などしません」

 どこかの女性とは、無論名取川文乃だ。
 
「ふん! 私で駄目だったのだから、お前が出来ると思うな。私がもっと正当な扱いをされていたのなら……」

 お前呼ばわりですか。

「忍月コーポレーションでも忍月財閥でも、もっと然るべき地位があって当然と思っているかもしれませんけどね、たかが企業の忍月コーポレーションの副社長で満足して下さいよ。そこまで来たなら、もういいでしょうが」

 俺は笑うと、忌々しそうに睨み付けられた。


「あのひとはな、政界の大物も頭を下げても無駄なのだ。だから私が行ったところで無駄だということ、わかってて行ってみただけだ」

 恥の上塗りという言葉を知らねぇのかな。 

 こいつは、しらねぇだろうな。政界の大物でも頭を下げても無駄な女を、カバが気に入られて、認められたってこと。カバだけじゃねぇ、シークレットムーンの全員に好感を抱いたと、名取川文乃は月代さんに電話をかけて言っていたそうだ。

 たかが課長どまりの奴らが、名取川文乃に認められた。副社長が駄目だったのは、血筋ではなく、その傲慢さということは、この男は死んでもわからねぇだろうけど。
 
 
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