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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第11章 雨あがりの虹
華が昼寝から起きて来て、紙袋を持ちよちよちと歩いて今泉の元へとやって来た。大きな目で今泉と小鳥遊を代わる代わる見つめていた。

「お昼寝は終わったのかい?」

今泉が優しく声を掛けると、持っていた紙袋を今泉に渡した。

「僕にくれるの?ありがとう。中は何だろうね?」

ゴソゴソと開けると、小さな猫のぬいぐるみが入っていた。
小鳥遊の方を指さして、あーあーと声を出した。

「もうひとりのお父さんにもあげるのかい?どうぞって渡しておいで。」

小鳥遊はもうひとりのお父さんと言われて、涙が零れそうになるのを必死に我慢した。にこにこ笑いながら、小鳥遊にも袋を差し出した。

「何かな?あ…猫だね。可愛いね。」

ゴソゴソと中身を漁り、縫いぐるみを出した。華は小鳥遊の手からぬいぐるみを取り上げ、ギュッと抱きしめたかと思うと、小鳥遊の足にしがみついてきた。

「華ちゃんは、紙袋で遊ぶのが最近は好きみたいで、何かしら入れて持ち歩いてるんです。」

今泉は笑った。小鳥遊に向かって両手を挙げた。

「あっこあっこ…。」

「抱っこして欲しいって。」

小鳥遊は華をそっと抱き上げて膝の上に乗せた。

「見た目より…華ちゃん重いですね…。」

華は小鳥遊の顔をマジマジと見ていた。シャツのボタンが気になるのか小さな手でひとつづつ触っていた。

「華ちゃんは9キロぐらいですが、夏さんは、11キロだったかなぁ。背も同じ一歳児に比べると高いんですよ。」

顔を何時までも凝視する華に小鳥遊は微笑んだ。

「こんにちは。」

小鳥遊が華に頭を下げると、華も真似をして頭を下げた。目元は冬に、形の良い鼻は今泉に似てた。何度も同じ動作をして嬉しそうだった。

「華ちゃんは、自分が飽きるまで何度もやらされるんで要注意です。」

今泉は我が子を愛おしそうに眺めていた。
すると今度は小鳥遊の膝を降りて、テーブルに向かった。
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