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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第11章 雨あがりの虹
「人見知りはしないんですね。」

テーブルの上の麦茶に手を伸ばしたので、小鳥遊が慌ててコップを持ち上げた。

「ええ華ちゃんは…全く。僕に似たんだとみんな言います。夏さんは、一時期酷かったんですが、今は大丈夫です。」

小鳥遊が持ったコップを指さして飲ませろとせがんだ。今泉の見ると、飲ませて大丈夫ですよと笑った。
華は自分でコップを持ったが、小鳥遊がそっと支えた。ごくごくと飲むと、あーっと声を出したので小鳥遊が笑った。

「ああ…親父がビール飲んだ後にあーっ旨いって言うので、それを真似するんです。」

ユウが取って付きのプラスティックのコップにほんの少し麦茶を入れて持ってきて華の前に置くと,華はすぐにそれを手に持って

「どうじょ…」

と言いながら小鳥遊に渡した。

「大人と同じ物が良いんですね。」

小鳥遊は笑った。再びグラスを指さし小鳥遊に飲ませろとせがんだ。

「小鳥遊先生は,泊っていくでしょう?」

ユウが台所から聞いた。

「あ…いえ。そろそろ…長居をしてしまい申し訳ありません。」

小鳥遊はゆっくりと立ち上がった。時計を見ると5時近かった。

「明日も休みですよね?」

立ち上がろうとした小鳥遊に今泉が聞いた。

「え…ええ。」

「月曜もオペ日じゃないですし。」

今泉が笑った。

「でも…。」

小鳥遊はただ、写真のお礼を言って帰ろうと思っていた。

「遠いところ折角お越しになったんだから、何もありませんけれど泊っていらっしゃいな。シズと子供達にお会いになるのも久し振りでしょうから。」

ユウが優しく笑った。

「もう僕は小峠先生に伝言係は出来ないので、ずる休みの電話は、自分でして下さいね。」

今泉が悪戯っ子のように笑った。

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