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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第11章 雨あがりの虹
「夕食は、ふたりに食べさせてから大人の食事なの。そうしないと落ち着かないから。」

ユウが笑った。夏は小鳥遊の顔ばかり穴が開くほどにじっと見ていた。

「覚えているのかしらね。」

ユウが不思議そうだった。

「違うよ…トーコさんが、ガクさんの写真を見せて、もうひとりのお父さんだよ~ってやってるからだよ。」

小鳥遊はそれを聞くと胸が詰まった。

「本物の方がカッコ良いぞと思ってるのかも知れないな。」

今泉の父の隆三が笑った。

大人の食事が始まると、食べたばかりのふたりも大人達の膝に乗せろとせがんだ。夏は小鳥遊の膝に当たり前のようによじ登ると、小鉢の中におもむろに手を突っ込んで煮物のにんじんを掴んで口に入れた。

「あらら…夏さん。」

「いいえ大丈夫ですよ。」

華に比べて夏はやんちゃだった。今泉を見ていると、冬が安心してひとりでアメリカに帰る事が出来る理由が判った。今泉はよく気が付き、細やかに子供達の面倒を見ていた。動き回る1歳児ふたりを同時に風呂に入れ、出て来たところをユウが捕まえて手早く着替えさせるという分担作業が出来ていた。
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