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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第17章 冬の嫉妬
病院へ藤田麻酔科医局長の代わりに冬と春が着替えや必要なものを届けた。

「本当に、トーコさんと春さんにはお世話になってしまって…。」

冬は汚れ物を詰めながら笑った。

「良いんですよ。もし隆先生さえ宜しければ、暫く小鳥遊のところに退院されたら来ますか?その頃には私も今泉も居ませんからどうぞ好きに使って下さい。」

入院して少し落ち着いたのか、隆の険しさが和らいだ気がした。

「本当にありがたいのですが、僕は暫く療養したいと思っています。」

冬はそれを聞いて安心した。

「時任先生のところにまた通うことを蓮に約束させられました。」

隆は弱弱しく笑った。

「そうですか…退院したらお祝いしましょうね。母が張り切ってしまって
…隆先生が来て下さらないとがっかりしますから。」

隆は突然むせび泣いた。

「隆…先生?」

冬はただ隆の傍に静かに座っていた。暫くすると落ち着つき、すみませんと小さな声で言った。

「いいえ…誰か蓮先生以外にお話が出来るお友達はいらっしゃいますか?」

病室には、西日が差していたので、冬は隆の顔に日差しが当たらないように、半分程カーテンを閉めた。

「僕は、人と接するのが苦手で友人は居ません。」

隆は物静か神経質なところがあった。しかし、他科入院で、脳外科病棟に外科の患者が入院した時でも催促しなくても、すぐに外科病棟からやって来て指示をかいたり、朝晩は、必ず病棟に寄るなど隆はとてもマメな医者だった。

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