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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第17章 冬の嫉妬
「でも小鳥遊とは、食事に行ったりしたと聞きましたけど?」

小鳥遊は鈍感なところがあるが、それがかえって気を遣わず楽なのかも知れないと冬は思った。

「ええ、似たような境遇なので、話しやすいですから…。」

「小鳥遊も、今泉も私も皆、隆先生のことを心配してますから、何かあったら誰でも良いので電話を下さいね。」

冬は隆に頼まれていた本を、床頭台の上にそっと置いた。

「本当にお世話になりっぱなしで申し訳ない。」

ドアが開き、看護師が入って来た。

「あら奥様いらっしゃっていたんですね。」

隆も上手く冬が庇ってくれた事に感謝していた。

「ええ…いつも主人がお世話になっております。」

少し世間話をして冬は病室を出た。丁度、蓮がこちらへと向かって来るところだった。面会時間がバラバラなので、冬とは合わないが、毎日のように来ていることは隆から聞いていた。

「蓮先生。」

「トーコさん。あなたには本当にお世話になっています。」

麻酔科医の藤田連は深々と頭を下げると冬は慌てた。

「いえいえ…それより奥様は如何ですか?」

「ええ順調です。」

少々複雑な表情をしていた。

「こうなることは予測が出来たんです。」

蓮は静かに話し始めた。

「あの…私が伺って良い話ではないような気がするのですが…。」

冬はじっと蓮を見つめた。

「そうですよね。」

蓮は苦笑した。

「でも…差し出がましいことを申し上げますが、奥様と隆先生、ふたりにはきちんと何も隠さず伝えた方が良いと思います。」

冬は何となく、それぞれに蓮が隠し事をしているような気がしていた。

「少なくとも、大切なことは、3人で話し合われた方が…。」

蓮は少し考えるような顔をしていた。

「以前、楽しさも2倍、辛さも2倍とおっしゃっていましたよね?今もずっと考えて居るんです。何でも自分だけで解決しようとすると、孤独じゃありませんか?」

蓮も少し疲れているように見えた。

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