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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第17章 冬の嫉妬
「やっぱり…私、日本に帰ってくることにする。」

激しく愛し合った夜、小鳥遊と冬は一緒にシャワーを浴びていた。

「折角教授になれたのに?」

小鳥遊は冬に優しく背中を洗って貰っていたが、振り返った。

「うん…。静さんもあと1年ぐらいでしょう?先に帰って来ても良いかなと思っているの。」

「あなたは本当にそれで良いのですか?」

シャワーヘッドを持ち冬に優しく掛けていた。冬の白い肌は、シャワーで温められてピンク色に染まり、お湯をはじいていた。

「うん。教授になりたいわけではなかったから。」

…贅沢な話だ。なりたくても慣れない万年講師は大勢いるのに。

冬は、そのことも知っているだろうに、何故帰って来たいと言うのだろうか?

「でも…僕は、とてもあなたに向いていると思いますよ?」

「ええ。でも、私は誰かに教えるより、まずは、自分がもっと勉強をしたかったの。」

冬はシャワーの湯でごしごしと顔を洗い、寒いと言いながら湯船に浸かった。

「僕だったら数年はあちらで過ごすと思いますよ。」

「ガクさんだったら…でしょう?ビザも切れるし、丁度良いわ。それとも私が戻ってきたら都合が悪いことでもあるのかしら?」

冬は意地悪く笑った。

「またそんなこと言って。僕はあなたと静さんが帰ってくるのをずっと待っているんですよ。早く帰って来て貰えればそれは嬉しいに決まってるじゃないですか。」

小鳥遊も湯船に浸かり湯がザーッと溢れ、湯気が立ち上った。

「でも私が居ると煩いわよ?」

冬はいつものように小鳥遊に背を向けて座った。

「ええ。それは覚悟の上です。」

水の中で冬を抱き寄せると、しっかりと胸と腰に手を回した。

…何よ。覚悟の上って。

先ほど愛し合ったばかりだと言うのに、小鳥遊はゆっくり胸に触れていた。

「僕はあなたの背中ばかりを見つめ続けてきたような気がします。」

伸ばしたふたりの足がゆらゆらと湯船の中で揺れていた。

「それって、好き勝手なことをしてガクさんを振り回してってことよね。」

「それでも僕はあなたを愛していますよ。」

…否定しない…ってことはそう思ってるのね。
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