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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第21章 Lose the Battle to Win the War
小峠は、冬から呼びつけられ、とても警戒していた。証拠は無いととぼけてみたもの、冬が笑っていたという事は何かがある筈だ。しかし、最初の1回は違ったが、それ以降は合意の上だったじゃないか。

「レストランで誰かに見られるのは嫌でしょう?」

小峠が今までやっていたように、冬は皆の居ないところで話をしていた。

「ロビーでもまずいと思うの。だからホテルの部屋を借りますから、そこで話をしたいと思うんです。」

重症患者の個室に入り、小峠と冬は傷の処置をしていた。

「月性ちゃん。僕を騙そうとしてないよね?」

冬は攝子を小峠に渡し、膿盆を傍に手際よく置いた。

「何でですか?私が、あなたを騙したことなんて今までありました?」

冬は少々押しつけがましく言った。小峠をいつも庇ってきたのは確かに冬だ。小峠は患者のガーゼを外し、膿盆へと置いた。

「いや…無いけどさぁ。」

消毒が沁み込んだ綿球を小峠に渡した。

…さっさと餌に喰いつきやがれ!この禿っ!

「来なきゃ来ないで別に良いんです。」

冬はいつものようにすまして、突き放す様に言った。

「…判ったよ。」

冬からガーゼを受け取り、そっと傷に当てた。

「この界隈のホテルになると思いますので、当日連絡しますね?」

小峠は何も返事をしないまま、部屋を出た。

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