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無意味なPKを持つJKの話
第6章 ユイ
漫画とかでよくあるヤツじゃん!!
集団で罵られ、まずは言葉でイジめられて。
ひょっとしたら髪の毛を掴まれて暴行?
ドキドキしながら、付いていく。
ハナシを聞こうと思っていた同じクラスの集団ではなく、あまり見かけない5人だ。
同じ3年でも教室のある階が違うのかもしれない。
皆無言で、どちらかというと無表情で。
立ち止まって、壁を背に囲まれたと思ったら、思いもしない言葉を投げかけられた。
「後ろ、向いてくれる?」
「え。あ、はぁ」
なんだろう。後ろから蹴られる??
目をつぶって身構えてみる。
「ほら」「やっぱり」「やだ本当」「わたし、涙出てきた」「そうかなー?」「似てるって」「うん。似てる」「ここまで似てると思わなかった」「だね」
コソコソ背中で声がして、恐る恐る振り返る。
“ユイ”と似ているのを確認?
ワザワザ呼び出して???
「あの...」
「あ、ごめんね。もういいよ」
皆寄り添って、何故か同じように目を赤くしていて。
そのうちの1人はハンカチで目を押さえ。
抱き合っている2人もいて。
「あの...。これはどういう??」
「うちら、“ユイ”と仲良かったの。だから、ちょっと近くで見てみたくて。ごめんね」
良かったの??
過去形??
5人とも明子の前から、体育館によりそうようにして、しとしと降る雨をよけた。
6人で体育館の壁に沿って並ぶ、変な光景だ。
罵られるワケもなく、殴られるワケもなく。
みんなで見上げて、薄ら明るい空を見ている。
この状況が呑み込めなくて、明子は平静を装いながら1人プチパニックだ。
しばらく沈黙が続いてから、さっき最後に話しかけてきた子が、また話し出した。
ショートカットで、何か運動部なのか背は低いが少しがっしりした子だ。
「小川君から、何か聞いてる?」
「それが、何も聞いてなくて。何がなんだか」
「そう。...小川君らしい」
その子がそう言うと泣いていた一人が、声を出して泣き始めた。
びっくりしていると、その泣いた子を含めた3人が立ち上がる。
「シオリ、私たち戻ってるね」
「うん。わかった」
「え。あ、私もっ」
残りの1人も慌てて追いかけて、そのシオリと呼ばれる子と二人きりだ。
集団で罵られ、まずは言葉でイジめられて。
ひょっとしたら髪の毛を掴まれて暴行?
ドキドキしながら、付いていく。
ハナシを聞こうと思っていた同じクラスの集団ではなく、あまり見かけない5人だ。
同じ3年でも教室のある階が違うのかもしれない。
皆無言で、どちらかというと無表情で。
立ち止まって、壁を背に囲まれたと思ったら、思いもしない言葉を投げかけられた。
「後ろ、向いてくれる?」
「え。あ、はぁ」
なんだろう。後ろから蹴られる??
目をつぶって身構えてみる。
「ほら」「やっぱり」「やだ本当」「わたし、涙出てきた」「そうかなー?」「似てるって」「うん。似てる」「ここまで似てると思わなかった」「だね」
コソコソ背中で声がして、恐る恐る振り返る。
“ユイ”と似ているのを確認?
ワザワザ呼び出して???
「あの...」
「あ、ごめんね。もういいよ」
皆寄り添って、何故か同じように目を赤くしていて。
そのうちの1人はハンカチで目を押さえ。
抱き合っている2人もいて。
「あの...。これはどういう??」
「うちら、“ユイ”と仲良かったの。だから、ちょっと近くで見てみたくて。ごめんね」
良かったの??
過去形??
5人とも明子の前から、体育館によりそうようにして、しとしと降る雨をよけた。
6人で体育館の壁に沿って並ぶ、変な光景だ。
罵られるワケもなく、殴られるワケもなく。
みんなで見上げて、薄ら明るい空を見ている。
この状況が呑み込めなくて、明子は平静を装いながら1人プチパニックだ。
しばらく沈黙が続いてから、さっき最後に話しかけてきた子が、また話し出した。
ショートカットで、何か運動部なのか背は低いが少しがっしりした子だ。
「小川君から、何か聞いてる?」
「それが、何も聞いてなくて。何がなんだか」
「そう。...小川君らしい」
その子がそう言うと泣いていた一人が、声を出して泣き始めた。
びっくりしていると、その泣いた子を含めた3人が立ち上がる。
「シオリ、私たち戻ってるね」
「うん。わかった」
「え。あ、私もっ」
残りの1人も慌てて追いかけて、そのシオリと呼ばれる子と二人きりだ。