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無意味なPKを持つJKの話
第10章 呪縛
すっかり秋になったある日の放課後、明子は意を決してシオリを訪ねた。

幼児教育科のある大学や短大に向けてのクラスらしく、9割が女子だ。
明子のクラスも文系大学を目指すクラスで女子が多めだが、こちらのほうが断然女子率が高い。
それだけじゃなくて、なんだか賑やかで独特の雰囲気もある。

あの呼び出された日から、何度か見かけたりすれ違ったりすることはあったが、話をすることはなかった。

「何?どうかした??」

明子の突然の訪問に驚いている。
当然だろう。

でも、連絡先も、しいていうなら名字すら知らないので、こうするしかないのだ。
前に小川が名字を言っていた気がするが、すっかり忘れてしまった。

「ちょっと、その...聞きたいことがあって」

「あ、そうなの。何?ユイのこと??」

あっけらかんと聞かれて、近くにいた何人かがふり向いた気がした。

「その、すいません。こっちに」

「ああ。ごめんごめん」

小声にトーンを落として、シオリが明子の横に並んで歩く。

ちょっとした廊下の隅に入り込んで、窓の外に向かって並んだ。

「まだユイのことで、イジメられてんの?」

こそっと、しかしズバッと聞いてくる。
誰も触れないことなのに、その潔さに思わず笑えて来る。

「いえ、そうじゃなくて...」

何をどう聞けばいいか、考えてなかったわけじゃないけど。
イザとなると聞にくい。

「その、ユイさんが亡くなったのってー」

「8月の終わり」

やっぱり。

じゃあ、小川が旅行に行くって出掛けたのは。

「車で、おばーちゃん家に行った帰りだった」

母方のおばあちゃんが、車で高速に乗って普段なら3時間ちょっとの場所に住んでいて。
事故のあった日は、夏休み最後の日曜日で。
朝からずっと渋滞だった。

「今年は小川君、事故現場に行ったみたいね」

そこは、ここから2時間のところの高速道路上の、しかもトンネルの中だったらしく。
お花を手向ける事も、出来ない。

なので、誰も行ったことはなかった。

小川は今年お姉さんの彼氏に頼み込んで、その場所を通るだけ通ったらしい。

その為の旅行...。

しかし、なんでシオリはその事をー。

「3回忌がね、あったのよ」

そこにシオリも参列して、その事を聞いたらしい。
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