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蜘蛛の巣
第7章 それぞれの顔



「しょうがないなぁ。全くこの程度で怒るなんて、まだまだ青いねぇ」



綾斗のこめかみがぴくぴくとひきつる



「ま、まぁまぁ二人とも!」



華が不安そうな色を見せたため茅斗は急いで間に割って入る



「とりあえずハナの意見聞こうよ! ね、ハナ?」

「う、うん」



とはいえ、ここにいる三人とも意見は一致している(目的は別として)

これはもう断るのは不可能だった



「じゃあ、せっかくだから行こうかな」

「やったぁー!」

「ありがとハナ! ボクたち頑張るからね!」



二人の喜びように華も思わず顔を綻ばせる

ただ、何より華を決断させたのは、

遥の近くにはいたくない、

ということだったーーー



******************************



翌日ーーー

二人の試合は前回を大きく上回る観戦者を迎えて開始された

親戚だからか金持ちのコネか、前の方に座ることの出来た華と煉

華は試合前の少し緊張した二人の横顔をじっと眺めていた



「やっぱりこうして見ると二人ともカッコい……」

「いや~、やっぱいいね! この青春ってカンジ! 若い女の子がたくさんいて!」


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