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蜘蛛の巣
第9章 悩み
「何も言わずに誤解を招くような行動をした俺が悪いんだし」
そう言うと華の頭にそっと手を乗せた
「ごめんね、不安な思いさせちゃって。遥さんのこと……どこまで話していいのか分からなかったんだ」
「いえ、それはすごく分かります……」
"私と真里枝と、同じだ……"
「誤解も解けたし、これからはまた普通に話してもらえると嬉しいな」
「はい! それはもちろん!」
勢いよくそう答え顔を上げたところで、壮真が微笑みながら自分を見ていることに気付く
その上彼の手は優しく撫でるように自分の髪に触れている
"は、恥ずかしい……"
華はもう一度視線を下に戻して耳まで真っ赤にさせた
「……? どうかした?」
目を逸らされて壮真が怪訝そうに顔を覗き込む
「な、なんでもないです……っ!」
前に誰かが言ってたっけ
"ソーマの天然タラシ"ってーーー