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蜘蛛の巣
第1章 出逢い



「華チャンの部屋って、どこ?」

「……」



******************************



とりあえず一連の流れは一段落し、一向は華の部屋へと足を向けた



「あの……なんでこのまんまなんでしょう」

「さぁ、なんででしょう?」



煉と腕を組まされたままで、華は顔を真っ赤にして歩く



「ねーねー、そろそろ放してあげたらぁ?」

「いい歳したおじさんがみっともないよー?」

「カーヤ! あと八年したら君もいい歳したおじさんなんだよ!」

「そしたらおじさんは三十路越えてるけどねー」



"楽しい…楽しいけど……疲れるっ"



三人の間で苦笑いしながら華はそんなことを考えていた



「あ、あの奥がね、華の部屋だよ!」



綾斗の言葉に長い廊下の奥にある扉を見る



「あれが……」

「ねぇ、さっきから何やってんの?」



突然背後から声をかけられ、一同は飛び上がった



「兄さん、そんな若い子と手なんか組んで、訴えられたいの?」

「和樹! いつからそこに……」

「え、五分くらい前からだけど」



"うそ、五分も見られてたの!?"



カズキと呼ばれたその男は今度は華の方に目を向けてきた



「キミもキミだよ。もう相手決めちゃったの? しかもこの人? シュミ悪いね」



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