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蜘蛛の巣
第1章 出逢い



「カズ、それはひどいよ! これはレンおじさんが無理やりやったことで!」

「そうだよ! 誰もレンおじさんなんか選ぶわけないじゃん!」

「……ねぇ、なんかこれ僕が滅多打ちじゃないかなぁ」



また新たに現れた男性に華は体を固くする



「は、じめまして。白河、華、です」



カクカクとした不自然な挨拶を終えると、華は和樹に上から下まで品定めするように見られていることに気が付いた



「あ、あの……?」

「ふーん……。

なんかキミって、面白いね」

「!!」



"また言われた……!"



一体私のどこが面白いというのか



「じゃ」



言うだけ言って、和樹は近くの部屋に姿を消してしまった



「い、今のは一体……」

「斑目和樹。僕の五つ下の弟だよ」



"なんで弟さんがここに……"



「さ、とりあえずお部屋行こうよ! 後はそれから!」



質問したげな華の顔を見て茅斗が慌てて言った



「ちなみにここがカズの部屋だからね! 華の一番近く!」



綾斗がたった今和樹が消えていった扉を指差して説明する



「まったく、こんな可愛い子が傍にいるなんて、弟の自制心が心配だよ」

「いや、兄ほどじゃないと思うけど」


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