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蜘蛛の巣
第12章 あの日々は遠くーーー
「あ、こんなんどう?」
「これって……罰ゲームでしょ」
真里枝が差し出したのはチョコレート菓子
ただし激辛とうがらし入りのロシアンルーレット的なものだった
「ボンボンはどうせ良いものばっかり貰ってるんだから、このくらい庶民的でユーモアある方が絶対ウケるって!」
「そ、そうかな……」
むしろ引かれないだろうか
華はそれを見つめてしばらく悩んだ後、そっと棚に戻した
真里枝の様子を窺おうと隣を見たが、もう既に先に行っている
久々の華とのショッピングを楽しんでしまっているようだ
「ねぇ、真里枝。申し訳ないんだけど……」
「見てこれ! 華ちょっと付けてみてよ!」
華の控えめな声は真里枝に全く届いていない
彼女が何か言うより先にその頭に黒いフワフワしたものが装着された
「ちょっ、やだ! 恥ずかしいよ!」
「これ付けて自分をプレゼントするー、とか! 猫耳プレイ的な?」
女子校特有のちょっとエッチなボケをかます真里枝
「私のプレゼントは……後で部屋で渡すね?みたいな!」
「やめてってば!」