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蜘蛛の巣
第1章 出逢い

双子が同時にベラベラと喋り出して華が対応仕切れなくなってきたちょうどその時ーーー
コンコン
誰かが綾斗の部屋の戸を叩いた
「はいはーい!」
何故か茅斗が走っていきドアを開ける
そこには無表情な美形男子が立っていた
「メーちゃんが来るなんて珍しいね! どうしたの?」
華は一瞬その男性と目が合ったような気がしたが、向こうは特に驚いたような様子も見せずすぐに茅斗に視線を戻した
「壮真が帰ってきてお前らのこと呼んでるぞ。談話室にいる」
「ええっ、もう帰って来ちゃったの?」
「ねー」
戸惑う華を見て綾斗が口を挟む
「ハナの紹介がまだだよ」
「あっ、そっか!
ハナ、この人はメーちゃんで、メーちゃん、この人はハナって言ってね、ボクたちの従姉妹なのー!」
"せ、説明になっとらん……"
綾斗はそんな弟に呆れたようにため息をついて補足した
「京堂要。京堂家の一人息子だよ。
メーちゃん、この人は白河華。ボクたちのお嫁さん候補」
「あの、よろしくお願いします!」
だいぶ慣れてきたのか、なんとか吃らず挨拶をして華は深々と頭を下げた

