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蜘蛛の巣
第13章 鎖された場処



「だよね? そろそろプレゼント考えなきゃ」



綾斗はニコッと笑ってそう言った



“……気のせい?”



アルバムを見ながら普段と変わらず茅斗とはしゃぐ彼に華の心の中が不自然に騒めき立つ



「そっか。じゃあ今まで結利の次は俺だったけど、今年は華ちゃんになるんだね」

「やった! 四ヶ月も連続でケーキが食べられるよ!」



茅斗が嬉しそうに声を上げた

−−−人の誕生日を一体何だと思っているんだろう



“四ヶ月……”



「てことは、壮真さんの誕生日は七月なんですか?」

「うん。七月の十七日」



思わぬところから露見したことに苦笑しつつ壮真は答えた



「……やっぱりその日もやるんですよね? お祝いパーティー」

「その日もって、華ちゃんの誕生日にもやると思うよ?」

「ええっ!?」



使用人みたいな扱いされてるのに!?



「そりゃそうだよ〜。ボクたちだってお祝いしてもらうんだから」



綾斗が少し呆れた顔を向けてくる



“それってどういう意味……っていうか、その当然って顔やめてよ! 私はまだ新参者なんだから!”



ここに来てから何度か目にするその態度に内心ムッとしながら、華はポケットからスマホを取り出した


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