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蜘蛛の巣
第13章 鎖された場処

「鶴見、斑目、神崎、白河、そして京堂……といった風にね」
「京堂……」
何となく予想はしていたが、要の家が最も下に位置している
「京堂家の衰退ぶりは当時から他よりかなり顕著だったらしいから……早霧も娘を入れるか迷ったし、他の分家も京堂と血縁関係になることにかなり反発したらしい」
“そんなこと?”
「そんなことの為に京堂家は……要さんは除け者にされてるっていうんですか!」
「……そうだよ…“そんなこと”だ……。
そして要が生まれる前、彼の父親のミスで早霧が進めていた新事業が破綻してしまった。京堂に対する態度が更に冷たくなったのは言うまでもない」
「だからって……」
この邸の中で、そう、今までの話からしてみれば遥かに小さなこのコミュニティの中で彼を虐げることに何の意味がある
「要さんと、彼のお父様や京堂家がしてきたことは何にも関係ないのに!」
あまりに理不尽な背景に華は思わず立ち上がって怒鳴っていた
きつく咎めるような口調で。
−−−まるで今目の前でそれを語った壮真が全て悪いかのように。

