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第13章 鎖された場処

「あったあった！ これで準備オッケーだね！」



二人がまだ何も言わないうちに茅斗はビデオをセットして再生ボタンを押していた





−−−ビデオはテープが巻き戻されていない場合、前回見終えたシーンから開始してしまう

このビデオがそうだった



「誰……？」



最初に現れたのは、幼い子供だった

見始めた直後でも分かる異様な静けさの中、今にも泣きそうな顔で父親らしき人物の前に立っている男の子

彼を見る父親の顔には呆れるような表情が浮かんでいる



『おかーさん、おにーちゃんどうしたの？』



カメラを回していたのはその“おかーさん”らしい

声のする方向へと画面が落ち、先ほどの子よりも更に小さな男の子がそれを見ていた



『シーッ……後でね、結利』



｢え！？｣

｢えー！　これユーちゃんなの！？｣



三人が同時に驚きの声を上げる



まだ三つか四つくらいの結利はとても可愛らしく、子供心に兄を心配するように見つめていた