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蜘蛛の巣
第13章 鎖された場処



「違います! 私は要さんをそんな風に見ていたんじゃないんです!」

「……?」



華の言葉の意味が分からず要は眉をひそめる

それは綾斗たちも同じだった



「お前……まさか京堂家の人間がどういう扱いを受けるか知らないのか?」

「知っています……いえ、さっき知ったばっかりです。

だから、私は京堂家に対する偏見も要さんに対する蔑みも持ち合わせていません!」

「……!」



要の顔に驚きの色が浮かぶ

本当に、生まれて初めて聞く言葉だと言わんばかりに。



「勝手に昔の映像を見たことは謝ります。見られた人がどんな思いをするかってこと、全然考えてなくて……ただ、楽しそうだなって、思ったんです」

「……この俺が?」

「要さんも、他の皆も。楽しい時も辛い時もずっと一緒に過ごしてきたんだって……家族みたいに」



“要さんだって、笑ってた”



華は震えを抑えるようにぐっと手に力を籠め、真っ直ぐに要を見つめた



「私も……入りたい」

「……」

「まだまだ知らないこともいっぱいあります。少しずつでも皆のことを知っていきたい……要さんのことも」

「……っ」



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