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第15章 分かたれて。

｢ハナが悪いんだよ……アーヤの言うことは聞くのに、ボクの言うことは聞いてくれないんだから｣

｢そんな…そんなつもりじゃ……でも、気を悪くしたならごめんね｣



穏やかに謝りながらも、必死で逃れようとする

だがその拘束は怪我人とは思えないほどに堅かった



｢お願いカーヤ…離して……｣

｢やだ｣



そして同様に、茅斗の心も、懐柔する余地はないようだった



｢明日……アーヤより先にハナを奪ってしまおうなんて、思ってたのに｣



背中を押さえ付ける手に更に力が籠る

それは拘束を強めたというよりはｰｰｰ



｢それが駄目なら、今ここで、ハナをボクのものにする｣



抱き締められたような感覚がした



｢…や……｣

｢今さら遅いよ。他の誰かなら赦したのに、まさかアーヤを持ち出すなんてね｣



それでも怒ったようなその声は不安しか呼び起こさない



｢…か、カーヤ…は……アーヤが嫌いなの……？｣

｢そんなわけないでしょ。大好きだよ｣



双子、なんだからｰｰｰ