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第1章 出逢い

｢あの、さっき言ってた課題ってなんですか？｣



華はなんとかさっきの失態を忘れてもらおうと話題を振った



｢ああ、経済の勉強だよ｣

｢経済！？｣



驚く華に、そんな大したことじゃないんだよと壮真は付け加える



｢高校生レベルの経済だけど、二人がどうも苦手だって言うから。経営者になろうって人間がそれじゃまずいでしょ？｣

｢はぁ、なるほど……｣



高校生にしてもう将来に向けた勉強を始めている

それは立派なことのようにも思えるが、それしか許されていないからというのはなんだか哀しいことのような気もした



｢そういえばハナって大学どこ行くの？｣



綾斗が唐突すぎる質問を投げかけてくる



｢えっとね、遥さんと同じところ｣

｢えっ！？｣



三人が同時に驚きの声を上げる



｢なんでハルカさんの大学知ってるの？｣



"え、そこ？"



早霧の御曹司のプロフィールはそんなにトップシークレットなんだろうか？



｢今日たまたま遥さんと一緒に来て……｣

｢え、どういうこと？｣

｢えと、だから私を迎えに来た車が早霧家ので、途中で遥さんを拾って……｣

｢ハルカさんと同じ車に乗ったってこと！？｣

｢う、うん｣