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蜘蛛の巣
第15章 分かたれて。



茅斗はふと華の手を取り、更に自分の方へ引き寄せた



「でも、そうだね……そう言うなら、ハナにも自由をあげなくちゃ」



その言葉に華がほっと息をつきかけた時、彼女の手はベッドの中に潜り込まされていた



「え、何……っ!」

「だからこれで赦してあげる」



手に触れたのは、布越しに感じる何か熱く硬いもの。

以前も感じた、“昔のままではない”ことの、象徴−−−。



「熱のせいかな…熱くて、たまらないんだ……上手く出来たら帰してあげる」



促すように茅斗は華の身体を放した

思わず数歩後退る華



「逃げないで……ハナに逃げられたらボク、アーヤのこと殺しちゃうかも」

「……っ!」



冗談には聞こえなかった

好きな人を先に奪われるくらいなら、大好きな兄でも殺すか−−−



「本当はハナ自身が欲しいんだけど……そこまで我が儘にはなれないからね」



茅斗は自らその身体を覆う布を取り去り、寝間着を押し上げる自身を見せつける



「…っ……」



そして震えながら近付く華に手を伸ばして彼女を導いた



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