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第1章 出逢い

なんだか自分のせいで空気が重くなったようで慌てる華



そこに突如として救世主が現れた



｢お待たせ致しました。アフターヌーンティーでございます｣



この使用人の彼ではなくーーー



｢あ！　いいな、オレにもちょうだい！｣



その後ろからひょっこり顔を出した明るい雰囲気の彼である



｢ユーちゃん、今日の練習はもう終わり？｣

｢まさか！　ちょっと休憩、だよ、カーヤ｣



楽しそうに話しながら歩いてきて、ふと皆の三歩ほど手前で足を止めた



｢えっと、お前、だれ？｣



椅子の背に隠れて見えなかった華を発見したのだ



｢彼女は白河華ちゃんだよ。アーヤとカーヤの従姉妹で……｣

｢ボクたちのお嫁さんだよー！｣

｢お嫁さん候補でしょ、アーヤ｣

｢あっ、今日だったっけ｣



彼はしまったというように額に手を当てる



｢ごめん、オレ挨拶にも出ないで……｣

｢いえ、気にしないで下さい！　えっと……｣

｢あ、結利だよ。鶴見結利｣

｢ユウリ、さん。何か練習されてたんですか？｣

｢ああ、うん｣



結利は恥ずかしそうにこめかみを掻いた



｢ピアノを、ね｣

｢ユーちゃんは今年から音大生なんだよー！｣

｢ええっ、すごい！｣



小さい頃からやってたってだけだよ、と結利は謙遜する