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蜘蛛の巣
第17章 変化
「温泉も一緒に行けなかったから……壮真さんの浴衣、見たことありますか?」
「オレはー……記憶にないな」
「あんまり皆でお祭りとか行ったことなかったからねぇ」
「……」
華は三人ともに聞いたつもりだったのだが、要は押し黙ったまま答えない
「あ、でもお正月の集まりの時は皆着物だね」
「ああ。でも壮真外人ぽいからなぁ……似合わなくはないんだけど、なんか違うんだよなぁ」
話が弾んできて、このまま要もノってくれないかと少し期待する華
「そういう意味では要クンか……」
煉が彼の名前を出し、徐々に入りやすい感じに−−−
「遥サンが一番よく似合ってるかもね」
「……」
煉の唇の端が微かに釣り上がったのに、結利も華も気が付かなかった
「…そう、なんですか……」
「…まぁ立ち居振る舞いとかオレたちより厳しく躾けられてるもんな」
「……」