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蜘蛛の巣
第17章 変化



「一番奥の方にいるって。すれ違うといけないから向こうは動かないって言ってた。

……どしたの?」



通話を終えてそう言う煉に誰も答えられない



結局原因の要が先に立って歩き出した為にとりあえず移動を開始したのだった










「あ、いたいた! ハナー!」



綾斗がいち早く相手グループを見つけ駆け寄ってくる



「ねぇ聞いてよ! この三人ったらなんっにも喋らないの!

ソーマはずっとニコニコしてるだけだし、カズはすぐ寝ちゃうし、カーヤはなんか元気ないし!」



車椅子に座りながら茅斗はだって、と言い訳した



「ボクだけ自由に動き回れないし、せっかく浴衣なのに下運動靴でちょーダサいし……」



ブツブツと文句を言う茅斗を壮真が諭す



「仕方ないでしょう。人混みに入って足踏まれたり転んだりしたらもっと大変なことになるんだから」



と、そういう彼が早くも周囲に人混みを作っている


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