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蜘蛛の巣
第19章 傀儡子
遥のリムジンが邸へと向かった直後、花火を見終えてもうひと回りした華、結利、壮真と双子が駐車場へと戻ってきた
「お腹いっぱい! もう食べられなーい!」
「そりゃそうだろ……」
車椅子の上で腹をさする茅斗に、大学生三人は苦笑する
「花火の前にあれだけ食べたのにまだ食べるなんて……今月はもう外食出来ないね」
双子の遊興費を全て出していた壮真は自分の財布を覗き込んで困ったという笑みを浮かべた
「ごめんなさーい……パパたちに言っといて!」
「というかあれだけって……そんなに食べたかな」
綾斗が自分の食べたものを指折り数え始める
「じゃがバタでしょ、たこ焼き、焼きそば、チョコバナナ……」
「ベビーカステラと、たい焼き……あ!綿あめ食べ忘れた!」
「もう食べられないんじゃなかったのかよ……」
結利はツッコみ、高校生と大学生のバイタリティ(と胃袋)にはこんなに差があったのかと華は驚いていた