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蜘蛛の巣
第1章 出逢い

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「二人とも! いつまでやってるの!」
突然サロンの扉が勢いよく開かれ、華はびっくりして入ってきた人物を振り向いた
結利の指もピタリと止まる
「カーヤ、どうしたの?」
「どうしたのじゃないよ! もうとっくにごはん出来てるよ!」
そう言われて時計をみると、なんともう三時間が過ぎようとしていた
「ごめん、全然気付かなかった。いつもみたいに呼びにきてくれれば良かったのに」
「だってハナがいるから大丈夫かと思って」
「私も気がつかなかった、ごめん……」
二人揃って夢中になっていたことを知り、茅斗は呆れてため息を吐く
「せっかく今日はハナのお披露目でみんなに紹介したかったのに、もう会ったし待ってられないってみんな部屋に帰っちゃったよ!」
「ごめんなさい……」
華はもう一度小さな声で謝る
しゅんと俯いたその様子に男子たちは慌て出した
「いや、気付かなかったオレが悪いし」
「そうだよ! それに今日はいっぱい色んなことあったから、夜くらいゆっくりしたいよね!」

