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蜘蛛の巣
第21章 更なる深みへ
最初に招き入れておいてなんて勝手な言い草だろうか
「俺は忙しい。さっさと出て行け」
「失礼致します。……華様」
呉羽に促されて華も部屋を出る
「荷物は後ほどわたくしどもが運びますので。こちらへどうぞ」
「……」
結局遥の真意は分からずじまいだった
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「ねぇ! ハナが向こうのお屋敷に移ることになったんだって!」
茅斗と喧嘩をした上 壮真に咎められ部屋でしょげていたはずの綾斗が(少なくとも結利はそう思っていた)、勢いよく談話室の扉を開けて飛び込んできた
後ろで茅斗も焦ったように息を切らしている
「は!? 向こうって、早霧の屋敷か!?」
「そう…っ……今部屋から出たらみんながハナの荷物運び出してて……なんで!? どういうこと!?」
「二人ともちょっと落ち着いて」
その場にいた壮真が、そう言いつつも戸惑った顔を隣の煉に向ける