この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜘蛛の巣
第21章 更なる深みへ
「やれやれ、遥サンも随分思い切ったことしたもんだねぇ」
わざとらしく、困ったようにため息を吐く煉
「……予定が狂っちゃうじゃない」
「カズ! メーちゃん! 黙ってないでなんか反応してよ!」
「んー、僕は別に……遥さんが決めたことにいちいち何か言ってたらキリないでしょ。めんどくさいし」
和樹は全く興味なさそうにチョコレートを口に運んでいる
「メーちゃん!」
「……俺には関係ない」
要もその一言だけ残すと大きな音を立ててドアを閉めてしまった
「みんなひどい……いっつも一緒だったじゃん!」
「何がヒドいのかを決めるのは華ちゃんじゃないの」
和樹がソファから綾斗を見上げて言う
「受け入れたってことでしょ。抵抗してたら遥さんがもっと大騒ぎしてるよ」
「それは……っ」
「それにボクらに一言もなかったしねぇ……寂しいなぁ」
煉までもが弟に同調する