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蜘蛛の巣
第24章 水面下



いつも同じ夢だ

でもだからってどうということはない



「……ふぁ、あ」



華は身支度を整えて小さく欠伸をすると、朝食を取りに隣の屋敷へと向かった



******************************



「夏休みって、人少ないね……」



静かすぎる食堂で華は結利にポソッと喋りかけた

それでも十分通じるほどに人がいない

双子は部活で朝早くに出たというし、斑目兄弟は揃って寝坊

要はいつものようにさっさと食べ終え、今ここには壮真を含めた三人しかいなかった



「まぁ気楽でいいよな」



結利は醤油に手を伸ばしながらそんなことを返す



「華ちゃんはこのあと出かけたりするの?」

「そうですね、料理研究会の活動があるので十時くらいには」

「送っていこうか?」



車で、という壮真に華は首を横に振る



「遥さんも大学に用があるらしくて、ついでに乗せてくれるそうなので大丈夫です」


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