この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
蜘蛛の巣
第24章 水面下



彼がもう少し聡ければ、華の違和感の原因に気付けたのだろうか–––



******************************



和服というのは過ごしやすいがなかなかに厄介で、例えば階段なんかはどうしたって早くは降りられない

まぁ、この男はもともと何かを急ぐタイプではないが–––



「あ、華チャン」



のんびりと階段を降りた先に、渡り廊下を駆け出そうとする女の姿が見えて声を掛ける



「あ、煉さん。おはようございます」

「おはよ〜」



軽く足踏みをするような形で完全には止まらない彼女に気付かないのか、煉はゆっくりと近付いてくる



「これから大学〜?」

「はい。あの、私急ぐので……」

「大変だねぇ、学生さんは」



遥を待たせるのではという焦りから華は体を揺らし続ける



「これを渡したくてね、声掛けたんだけど」



言いながら煉は袖口をまさぐる

手ぶらに見えて色々持ち歩けるのも和服の良さだ



「……?」



小さなクリアファイルのようなものを取り出して華に渡す


/476ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ