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蜘蛛の巣
第2章 伸ばされたショクシ



「なんで!? それ橘さんたちの仕事でしょ!?」

「う、うん、まぁ」

「やらされてるの!?」



困った

ここでそうだと言ったら後々面倒なことになる気がする



「ううん。だってもしアーヤかカーヤと結婚したら、こういうこともできなきゃでしょ?」



まぁ確かに、と茅斗は頷く

が、綾斗は



「うーん、そうかなぁ。そういうもんかなぁ」



と納得いかない様子だった



「と、とにかく! 色々準備あるからまたあとでね!」



無理矢理話を切り上げると、華は二人に手を振って奥の部屋へと入っていった







そこから先は大忙しだった

何しろ七人分ものご飯を作るのだから、呉羽や橘の言う通り人手が足りない

あとで、とは言ったものの華が自分の分を食べるのに食堂へ戻った頃にはもう誰もいなくなっていた



"みんな何してるんだろ……"



春休みだから邸内にいるか、あるいは綾斗たちのように部活か何かで出掛けているか



"ていうかアーヤたちは何の部活なんだろう?"



自分で作った玉子焼きを我ながら美味しいと頬張りながら華は疑問に思った



"せっかく一緒に住んでるんだし、そういうのこれからじっくり訊いていこう"


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