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蜘蛛の巣
第2章 伸ばされたショクシ



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「ホントびっくりしたよ! まさかハナが来るなんて!」

「ソーマはどうしたの?」

「なんか急用が出来たって言われて」



帰りの車の中、試合に勝ってご機嫌の二人を後部座席に乗せて華は車を走らせる



「お腹すいたぁ」

「今日の夜ご飯何かな?」



二人は楽しそうに会話を続ける



夕飯の支度に関しては言っておくから心配しなくて良いとさっき壮真からメールが来ていた



「ねえハナぁ、お腹すいたんだけど」

「まだぁ? だっていつもならとっくに着いてるよー?」

「ねー、そこのコンビニ寄ってこーよー」

「あーもーうるさーい!」



信号を待ちながら華は遂に癇癪を起こして大声で叫んだ



「ハナ、イライラしてるー」

「だってポルシェだよ!? 私初心者だよ!? 何の精神攻撃なのこれ!」



色々とフォローしてくれるのはありがたいが、それならいっそ自分で行ってほしかったと壮真を呪う

高級車を傷つけないようノロノロと走り、右折したり横をバイクが通ったりする度にドキドキする始末だった


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