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蜘蛛の巣
第2章 伸ばされたショクシ
「え?」
「なんだ、そうならそうって早く言えばいいのに。女の子なのに食いしん坊なんだね、華ちゃんて」
「ち、違……」
「ああ、別にいいんだよ。僕は女の子は痩せてなきゃいけないなんて思わないし」
「違います!」
少し強めにそう言ってしまってから、和樹の顔を見てはっとする
彼はニヤニヤといたずらっ子のように笑いながら華を見ていた
"か、からかわれた……!"
「こんなこと本気にしてムキになって、ホント面白いね、君って」
「あんまりからかうなよ和樹。まだ来たばっかりなんだから」
「やだなぁ、だから僕はその緊張をほぐしてあげようと思ったのに」
ずっと笑ったまま言うので、嘘か本当か分からない
華はとりあえずツンと顔を背けて
「そうですか。それはありがとうございます」
と言ってみた
そんな華を和樹はまじまじと見つめーーー
「クスッ……どういたしまして」
結局笑って返された