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蜘蛛の巣
第4章 穏やかな日



壮真といい煉といいーーー



"みんな強引過ぎるよ!"



やはりそこはお坊っちゃんなんだろうか

仕方がないと華はため息をついて約束の場所へと向かった



******************************



二時少し前ーーー

一人飯をして待ち合わせの時計台まで行った華を、先に来ていた真里枝が出迎える



「華、久しぶり!」

「久しぶりって、一昨日会ったじゃん」



思いっきりハグをしてくる友人に華は呆れてため息をつく

女子校出身の彼女らにとってこのくらいのスキンシップはごく当たり前のことだった

だがあまりにもずっとくっついているので周囲の視線が気になってしまう

華は真里枝の腕を取ってひっぺがした



「……? どうしたの?」

「いや、もう高校生じゃないし……周りが気になるっていうか……」

「あ、もしかして早速好きな人できた!? ごめんごめん、意中の人にこんなの知られたくないもんね!」

「いやそういう意味じゃないし!」



声を張って突っ込んだ華に真里枝はニコニコとした笑顔を向ける



「……何?」

「ううん、元気そうで良かったと思って」

「電話、そんなに元気なかったかな……」

「というか何か変だったよ」


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