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ホントの唄(仮題)
第4章 僅か、重なりゆく情景

「別に、いいじゃん」


 と、真が言うから。


「なにが?」


 俺は些か間抜け思いつつも、またしても訪ねるのだ。


「これは、私が勝手にしてることなの。だったら、オジサンが気にする必要なんて、ないでしょ?」


「そ、そういう問題じゃねーよ」


「でもね。今、オジサンは動けないの。だから、私にされるままになるのも――仕方ないと思うよ」


「オ……オイ」


 否応もなく、俺の肉棒に与えられゆくものは、快感。

 接触が、強から弱――微弱から、また強へ。

 俺の硬直を操るように、五本の指が滑らかな刺激を生んでいた。

 更なる高鳴りから逃れようと目を閉じ――すると、また脳裏まで届かせんとして。


 真は俺を――頻りに、責めた。



「そう――もっと、感じなよ」



 俺の知る、また別の真が――何処までも甘く、囁きかけている。

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