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ホントの唄(仮題)
第4章 僅か、重なりゆく情景
訪れの予感に苛まれ、完全に為すがままになろうとする。が――
ま、待て……!
何かに耐えるようにギュッと目を閉じていた俺の脳裏は、ふと現在の状況を俯瞰するのだ。
ぴったりと身体を寄せられ、真に肉棒を扱かれゆく――その光景を。
やっぱ、こんなの……駄目、だろ?
それを否定しながら、俺は辛うじて束の間の快楽より引き返す術を探した。
「ま、真……もう、勘弁して……くれっ」
だが最早、身体は言うことを利こうとはしない。何とか絞り出していたのは、情けなき懇願の言葉。
それに対し、真は――
「ねえ、オジサン。目を開けて――こっちを見て」
その音に釣られ、目を開けた俺の――
「――!?」
その視界に飛び込んでいた――もの、は?
プルン!
と、そんな漫画チックな擬音が聴こえてきそうだった。
真が自らたくし上げたシャツの裾より、勢い飛び出しゆく――。
それは美しき双子の山麗峰――女の胸の膨らみであるのだ。
整った形状のたわわな二つの半球は――
一切を包み隠すことなく、余りにあられもなき故に、却って何処までも魅惑的に映える。
それをしかと、この目に焼き付けた――
その刹那であった。
不意に俺の体中を、とある限界が電撃のように俺の全身を――駆け巡る。
その結果は最早、論じるにも値せずに。
うっ……!
俺は心の声に殉じるがままに、己の内なる高鳴りを激しく解放するのだった。