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ホントの唄(仮題)
第8章 誠実な(?)、情事
真は――真なのだと、思った。
情交に構えることも臆すことなく、それどころか愉しみ――全身に女である怪しさを纏い、笑う。
普段の屈託のない笑顔からすれば、それはやはり意外にも映り。しかし、それを別の顔とするのは、他者の勝手な思い込みに過ぎないのだろう。
何故なら、真は――揺ぎ無く淀みなく、貪欲であり真っ直ぐで――それらが何処までも、真だった。
既に身体を重ねながら、俺は確かにそう思う。そう思えたからこそ、更に倍するように昂揚してゆく。
「あ……あっ……ん」
緩やかに差し込むながら、確かめるようにキス。その感度を隠さない尖った乳首を、含んで唇に挟み咥え取った。
「うん……いい」
潤んだ瞳が、一心に俺を見つめている。