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ホントの唄(仮題)
第1章 一人と一人
「オイ……」
「ああ、うん……なにか?」
「なにか、じゃねえよ。勝手に、眠そうにしやがって」
「ゴメンね。急に……瞼が……ね」
と、その言葉通り。女の瞼が、徐々にその重さに耐え兼ねている。
「だから、寝るなって」
「平気、だよ……私が寝た後、は……オジサンの……自由に、して……いいの、だから」
「そ、そういう意味で、言ってねーよ!」
「あ、だけど……避妊、だけ……よろしく、ね…………」
言うことだけ、口にすると――
「オ、オイ!」
――――くぅ。
女は既に、気持ち良さそうな寝息を立てていた。