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ホントの唄(仮題)
第1章 一人と一人
※ ※
――ゴン! と、暗闇で星が輝くような衝撃。
「……っつ、てぇなぁ!」
そんな最悪な目覚めで、俺は朝の訪れを知った。
しかし、目を開けた視界に飛び込んだのは――
「――うわっ!」
ブランと垂れ下がった、何者かの足。
「な、なんだ?」
飛び起きた俺は、ベッドの上の光景を目撃する。
「ああ……そ、そうか」
名も知らぬその女は、豪快な寝相を以って、白いシーツのキャンバスを彩っていた。床に寝ていた俺の頭部への一撃の主は、ベッドから投げ出された女の右足のようである。
結局、泊めてしまった……。
俺は呆れながら、寝癖でボサボサの頭を掻いた。