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ホントの唄(仮題)
第4章 僅か、重なりゆく情景
ち、近い……というか。何で、こうなってる……?
俺は床で身体を横にして、(もちろん単独で)寝入っていた筈だ。随分と酔っていた割には、比較的気分よく寝ていた気がしていたのだが……。
その俺に顔を突き合わせているのは、ベッドの上で寝ていた筈の真。その寝顔が鼻先が触れそうなまでの近距離。目の焦点が合わず、薄らとぼやけて見えるほどだった。
しかもちゃっかり(?)、俺の左腕を枕代わりとして使用中。二の腕の辺りは既に、じんわりと痺れている感覚に苛まれつつある。
「はぁ……ん」
またしても、その様な声を発する真は、身体を捩らせると同時にその左脚部を、俺の両太腿の間に割り込ませんばかりに可動させた。
「ちょっ……!」
それを避けようとして、身体を反転させ俺は仰向けの体勢を取るが――。
「あぁん……」
まるで追うように、真は更にピタリと身体を密着させるてきている。