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another storys
第8章 筒井筒【陽炎】
「何だい?」
「これからも…こちらのお店で奉公させて頂けるのですか…?」
「あたりまえじゃないか。何でそんなことを聞くんだ?」
「折角のお心を無下にしたのですから…これでお店とのご縁もなくなってしまうかと…」
「如何に可愛い娘の望みであろうとね、そこまで耄碌しちゃいないよ。店に有益な者かそうでないかの目利きには自負がある。お前のような能ある男をみすみす手放すものかね。」
そう言って笑う主に、
「ありがとうございます!!」
市八は再び深々と頭を下げた。
それから八年の後…
本店の番頭を経て、市八は駒込の支店を任され、サヨを嫁に迎えて、但馬屋の隆盛に尽力する。
ー了ー
「これからも…こちらのお店で奉公させて頂けるのですか…?」
「あたりまえじゃないか。何でそんなことを聞くんだ?」
「折角のお心を無下にしたのですから…これでお店とのご縁もなくなってしまうかと…」
「如何に可愛い娘の望みであろうとね、そこまで耄碌しちゃいないよ。店に有益な者かそうでないかの目利きには自負がある。お前のような能ある男をみすみす手放すものかね。」
そう言って笑う主に、
「ありがとうございます!!」
市八は再び深々と頭を下げた。
それから八年の後…
本店の番頭を経て、市八は駒込の支店を任され、サヨを嫁に迎えて、但馬屋の隆盛に尽力する。
ー了ー