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another storys
第10章 Ma petite chérie.【Cross roads】
「…あの人はね。親父とは年離れてるから。俺と幾つも違わないよ。だから…ふたりとも籍は入れないって言ってるし。俺も菜摘さんをお母さんなんて呼べないしね。あの人はあくまで親父の彼女。親父としても、美佳ちゃんと会う時は彼女ナシで挨拶したかったと思う。だから気付かなかったフリして離れようとしたんだけどね…」
俺は観念して白状した。
「あぁ、それで急にお昼行こうって言ってたんだ。」
美佳ちゃんが笑う。
「そう。なんか気まずいし。」
うふふ、と笑う美佳ちゃんは可愛い。
「前にさ、好きな色の話してたじゃない。美佳ちゃんは何色が好き?」
「グリーン….かな?」
「グリーンは、どんな意味だったっけ。」
「安心とか、安全とか、安定とか…落ち着く色でもあるの。同じグリーンでも、黄緑だと黄色の性質が混ざるから、若々しいとかだけど、私は、深いダークグリーンが好き。絵の具のビリジアンって覚えてる?」
「わかるよ。深いグリーンだよね。じゃ、こんなの好き?」
俺は観念して白状した。
「あぁ、それで急にお昼行こうって言ってたんだ。」
美佳ちゃんが笑う。
「そう。なんか気まずいし。」
うふふ、と笑う美佳ちゃんは可愛い。
「前にさ、好きな色の話してたじゃない。美佳ちゃんは何色が好き?」
「グリーン….かな?」
「グリーンは、どんな意味だったっけ。」
「安心とか、安全とか、安定とか…落ち着く色でもあるの。同じグリーンでも、黄緑だと黄色の性質が混ざるから、若々しいとかだけど、私は、深いダークグリーンが好き。絵の具のビリジアンって覚えてる?」
「わかるよ。深いグリーンだよね。じゃ、こんなの好き?」