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another storys
第12章 Restart【Cross roads】
お互いの話を終えた頃には、もう夜が明け、あたりは白み始めていて。
のろのろと腰を上げ、店の戸締りをして店の前で別れる。
俺は始発電車で実家に行き、昼前まで眠ってから自宅に戻った。
それからちょくちょく、主に週末、その店に呑みに行き、桜子さんと喋ってから実家に行くパターンが出来、そのうち、土日の昼間、子供も交えて出掛けるようにもなった。
初めて店で出会ってから、半年後。俺は彼女にプロポーズした。
「桜子さん、俺たち、きっかけは違うけど、パートナーと別れた者同士、分かり合えることもあると思うんだ。俺はね、たぶん、死んだ嫁のこと忘れる事は出来ないんだよ。でも、子供のためにも、自分のためにも前に進まなきゃって思ってる。もし、貴女が進もうとしている先が、同じ方向なら、一緒に歩いてみませんか?」
桜子さんは、目を大きく見開いて、すぐに目を閉じ、目元を指で拭った。
「こんな、私で….いいんですか…?」
「俺ね、男前じゃないけど、大事にするよ?」
そう言ってニッ、と笑うと、桜子さんもつられて笑った。
のろのろと腰を上げ、店の戸締りをして店の前で別れる。
俺は始発電車で実家に行き、昼前まで眠ってから自宅に戻った。
それからちょくちょく、主に週末、その店に呑みに行き、桜子さんと喋ってから実家に行くパターンが出来、そのうち、土日の昼間、子供も交えて出掛けるようにもなった。
初めて店で出会ってから、半年後。俺は彼女にプロポーズした。
「桜子さん、俺たち、きっかけは違うけど、パートナーと別れた者同士、分かり合えることもあると思うんだ。俺はね、たぶん、死んだ嫁のこと忘れる事は出来ないんだよ。でも、子供のためにも、自分のためにも前に進まなきゃって思ってる。もし、貴女が進もうとしている先が、同じ方向なら、一緒に歩いてみませんか?」
桜子さんは、目を大きく見開いて、すぐに目を閉じ、目元を指で拭った。
「こんな、私で….いいんですか…?」
「俺ね、男前じゃないけど、大事にするよ?」
そう言ってニッ、と笑うと、桜子さんもつられて笑った。