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第13章 Lesson ー笑顔の魔法ー【パズルⅡ】

空の箱を捨てて、自席に戻る前にコーヒーを淹れる。
ふと事務所内を見ると長野さんもデスクワーク中だったから、もうひとつコーヒーを淹れて持って行った。

「お土産、今からいただきます。」

2つ持ったコーヒーのプラカップを長野さんのデスクにひとつ置く。

「あぁ、ありがと。」

キーボードを叩きながらチラッとこっちを見て爽やかな笑顔で微笑む。
あぁ、女ウケすんの、よく分かる笑顔…

自席に戻ってコーヒーとともにお土産のお菓子を食べた。

後ろの方で、私の嫌いな同僚たちが、長野さんだけにコーヒーを淹れたことをヒソヒソ言い合ってるのが聞こえた。

何アレ？色目使っちゃって…
バカじゃない？長野さんに相手にされるとでも思ってんのかしら？

クスクスとイヤな笑い声。
私ははぁ、と溜息を吐いた。